今回は、AVerMedia(アバーメディア)のキャプチャーボード「AVT-C878 PLUS」を実際に使ってみて、良かったところ・気になったところをレビューします。
AVT-C878 PLUSは、前モデル「AVT-C878」のデザインはそのままに、4Kパススルー出力が可能となったキャプチャーボードです。
「PCモード」「単体録画モード」「カードリーダーモード」という特徴的な3つのモードもそのまま引き継がれていて、使用感もほとんど変わりません。
嬉しい変更点と言えば、AVT-C878 PLUSにはCyberLink製の動画編集ソフト「PowerDirector 15 for AVerMedia」を無料で使用できるライセンスキーコードカードが付属しています。
本体の性能・機能から判断すると、PC不要でゲーム映像を録画したい人をターゲットにした製品ですが、ゲーム実況・配信をこれから始める初心者にも優しいキャプチャーボードです。
- 4Kパススルーに興味がある人
- PCと接続して使うよりも、単体録画モードをメインに使いたい人
- 場所や状況を選ばずに安定した録画が行いたい人
- 低スペックパソコンでもゲーム実況がしたい人
AVerMedia AVT-C878 PLUSを購入した理由・きっかけ
しいて言えば、AVT-C878 PLUSが前モデルと比べてどこが違うのかが単純に気になったからだと思います。
元々、前モデルである「AVT-C878」を使った経験があって、他のキャプチャーボードよりも強く印象に残っていました。「Live Gamer Portable 2」と言っておきながら、本体の独特な三角形フォルムがポータブル感よりも存在感を強めていましたからね。
新発売したAVT-C878 PLUS本体にもデザインがそのまま使われているので、つい興味を持ってしまいました。ポータブル感はともかくとして、キャプチャーボードのデザインとしては変わっていて珍しいですからね。
ちなみに、価格比較サイト「価格.com」のビデオキャプチャ売れ筋ランキングでは、変動がありつつも10~30位あたりにランクインしています。価格は21000円ほどと一見すると高そうに思えますが、動画編集ソフト(機能制限版のPowerDirector)が無料で付属するので、意外とお得だったりします。
AVerMedia AVT-C878 PLUSのスペック・動作環境を確認しておこう
まずは、AVT-C878 PLUSの製品仕様と動作環境について軽くチェックしてみましょう。
なお、より詳しくAVT-C878 PLUSについてを知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
AVerMedia AVT-C878 PLUSのスペック
基本的にはAVT-C878と同じようなスペックですが、PlayStation 5・PlayStation 4 Pro・Xbox Series Xなどの4K対応ゲーム機の4K映像をパススルー出力することが可能になっています。
もちろん、Nintendo Switch・PlayStation 4などのゲーム映像のキャプチャーもできるので、HDMI接続ができるゲーム機全般に対応しています。
ただし、4K映像のパススルー出力に対応しているだけで、4K映像そのものをキャプチャーすることはできません。
AVerMedia AVT-C878 PLUSのスペック | |
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製品名 | Live Gamer Portable 2 PLUS(通称:AVT-C878 PLUS) |
パソコンとの接続方法 | 外付け型・USB2.0 & PC不要・単体録画(スタンドアロン) |
エンコード方式 | ハードウェアエンコード(H.264/H.265) |
パススルー出力 | 4K(3840×2160)パススルー対応 |
最大録画品質 | 1080p/60fps |
映像ビットレート | 最大240Mbps(PC録画モード・RECentral 4使用時)/ 最大20Mbps(単体録画モード) |
接続可能なビデオ端子 | HDMI |
対応OS | Windows 10・11(64ビット版)、MacOS 10.13 High Sierra 以降 |
発売日 | 2018年4月24日 |
備考 | PowerDirector 15 for AVerMedia(動画編集ソフト)のライセンスキーコードカードが付属 |
AVerMedia AVT-C878 PLUSの動作環境
スペックと同様に、動作環境もAVT-C878とほぼ一緒です。Intel第3・4世代CPUで動作するため、余程のスペックでない限りは現在のパソコンで使用できるでしょう。
と言っても、AVT-C878 PLUSにはPC不要で録画可能な「単体録画モード」があるため、そこまで無理して高性能CPU・グラフィックボードなどを揃える必要はありません。
AVT-C878 PLUSの動作環境(Windows・RECentral使用時) | ||
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パソコンの種類 | デスクトップパソコン | ノートパソコン |
対応OS | Windows 10・11(64ビット版) | |
接続インターフェイス | USB 2.0 以降のポート(UVC/UAC対応) | |
CPU | Intel Core i5-3330 以上(Intel Core i7-3770 以上推奨) | Intel Core i7-4710HQ 以上(Intel Core i7-4810MQ 以上推奨) |
グラフィックボード | NVIDIA GeForce GTX 650 以上 / AMD Radeon R7 250X 以上 | NVIDIA GeForce GTX 870M 以上 |
メモリ | 4GB RAM 以上(8GB RAM 以上を推奨) | 8GB RAM 以上(16GB RAM 以上を推奨) |
AVT-C878 PLUSの動作環境(macOS・RECentral Express使用時) | ||
---|---|---|
パソコンの種類 | デスクトップパソコン | ノートパソコン |
対応OS | macOS 10.13 High Sierra 以上 | |
接続インターフェイス | USB 2.0 以降のポート(UVC/UAC対応) | |
CPU | Intel Core i5 クアッドコア 2.9GHz 以上(Intel Core i7 以上を推奨) | Intel Core i7 クアッドコア 2.8GHz 以上 |
グラフィックボード | NVIDIA GeForce GTX 750M(1GB GDDR5メモリ)以上 | AMD Radeon Pro 555(2GB GDDR5 メモリ)以上 |
メモリ | 16GB 1600MHz DDR3 RAM以上 | 16GB 2133MHz LPDDR3以上 |
AVerMedia AVT-C878 PLUSを開封してみよう
ここからは、実際に開封してAVT-C878 PLUS本体と付属品をチェックしていきます。
まずは、AVT-C878 PLUS本体を見てみましょう。
AVerMedia AVT-C878 PLUS 本体の外観&接続端子など
AVT-C878 PLUSのサイズは、幅147mm×奥行57mm×高さ47mm。重さは約185.5g。
「Live Gamer Portable 2 PLUS」という名称にもかかわらず、ちょっとポータブルするには大きいサイズです。
▲サイズや重さの話よりも前に、三角の独特なデザインのほうが気になる本体です。ちなみに、サイズ・重さ・デザインは前モデルのAVT-C878とほとんど同じです。
▲中央にあるAVerMediaのロゴマークがある逆三角形のような部分は「録画スイッチ(STARTボタン)」です。LEDインジケーターになっていて、本体の動作状況にあわせて青や赤に点灯・点滅します。
▲本体前面下部には「パーティーチャット用端子(4極)」と「ヘッドセット出力端子(4極)」があります。ゲーム映像とミックスすることができますが、HDMI IN音声とパーティーチャット端子音声を同時にキャプチャーすることはできません。キャプチャー時にはパーティーチャット用端子からの音声が優先されます。
▲「音量調整ボタン&音量状態ランプ」と「モード切替スイッチ(PCモード・単体録画モード・カードリーダーモード)」です。
音量調整ボタンは、ヘッドセットのマイク音声の音量調整に使用します。音量調整の状態にあわせて下記のように光ります。
- ミュート(赤点灯):ミュート状態
- 音量最大(青く2回点滅):マイク音量がすでに最大
- モニターモード(青点滅):ソース音声&マイク音声を視聴可能
- パススルーモード(青点灯):ソース音声のみ視聴可能
モード切替スイッチでは、PCモード・単体録画モード・カードリーダーモードに切り替えることができます。
- PCモード:AVT-C878 PLUSをPCと接続して録画・配信するモード
- 単体録画モード:microSDカードを使用してPC不要で録画を行うモード
- カードリーダーモード:AVT-C878 PLUSに挿入したmicroSDカード内のデータを確認・転送できるモード
さて、今度は本体背面側を見てみましょう。
▲「HDMI OUT / IN端子」と「Micro USB2.0 Type-B端子」ですね。
HDMI端子にはゲーム機やパススルー出力用のテレビ・モニターなどと繋ぎます。ちなみに、4Kパススルー対応なので、HDMIのバージョンが2.0に変更されています。
Micro USB2.0 Type-B端子には、データ転送・給電用にUSB2.0ケーブルを接続します。単体録画モード時にはモバイルバッテリーも給電に使用できます。これが結構便利なんです。
▲「microSDメモリーカードスロット」です。
▲単体録画モード時にストレージとして使用するmicroSDカードを入れるスロットです。小さくて差し込みにくいですが、指の爪で押し込むと上手く入ります。
外観だけで判断すると、あまりポータブル感のないキャプチャーボードですが、似たような性能の「GC550 PLUS」と比べてみると、AVT-C878 PLUSが単体録画モードをメインとしたポータブル製品ということがよくわかります(GC550 PLUSとの比較は後ほどの項目で)。
AVerMedia AVT-C878 PLUS 付属品一覧
AVT-C878 PLUSの付属品は下記の5点です。
- クイックガイド
- USB 2.0ケーブル(1800mm)
- HDMIケーブル(500mm)
- 3.5mm ステレオオーディオケーブル(1800mm)
- CyberLink PowerDirector 15 for AVerMedia ライセンスキーコードカード
①:クイックガイドは、AVT-C878 PLUSの使い方が書かれています。AVerMedia公式サイトからもダウンロードできます。
②:USB 2.0ケーブルは、映像データ転送&給電用に付属しています。AVT-C878の時からそうでしたが、1800mm(1.8m)という異様に長いUSBケーブルが印象的です。
③:HDMIケーブルは、パススルー出力用に1本付属しています。HDMIのバージョンは2.0です。
が、AVT-C878の時と同様に500mm(0.5m)と非常に短いです。「ポータブル向けのキャプチャーボードだから、テレビやモニターの近くまで置けるでしょ?」ということなのでしょうか……?接続するテレビによっては、AVT-C878 PLUS本体が宙吊りになりそうな気がします。
④:3.5mmステレオオーディオケーブルは、外部音声の入出力の際に使用します。なぜかUSBケーブルやHDMIケーブルよりも長い1800mm(1.8m)で、使う分には困りませんがリアクションに困りました。
⑤:CyberLink PowerDirector 15 for AVerMedia ライセンスキーコードカードには、AVerMediaの動画編集ソフトを使用するためのコードが書かれています。AVT-C878の時には無かった付属品ですね。
動画編集ソフト自体は、AVerMediaの「こちらのページ」からダウンロードができます。
ソフト起動時にプロダクトキーの入力を求められるので、カードに記載されたコードをそのまま正しく入力しましょう。
付属品の構成は基本的にAVT-C878と一緒なのですが、HDMIのバージョンが2.0になっていたり、動画編集ソフトが無料で付属しているなど、細かな部分で変更・追加が見られます。
特に、動画編集ソフトとして有名なPowerDirectorを無料で使えるのは嬉しいですね。市販の製品版とは違って多少の制限はあるものの、初心者にも使いやすく、慣れてきたら最新版を購入しても良いですね。
▲PowerDirectorで一番安価な最新版は6000円なので、それだけの価値ある動画編集ソフトがAVT-C878 PLUSには無料で付属しています。
AVerMedia AVT-C878 PLUSの使い方/キャプチャーソフトのインストール方法
AVT-C878 PLUSはUVC/UAC対応なので、ドライバーのインストールは不要です。
そのため、AVT-C878 PLUSをパソコンと接続して使う場合は、キャプチャーソフトをインストールして、付属のUSB2.0ケーブルでパソコンと接続すればOKです。
キャプチャーソフトは、AVerMedia製「RECentral 4」やサードパーティー製ソフト「OBS Studio」などを利用しましょう。RECentral 4は、「AVT-C878 PLUS製品ページ」下部にある「ダウンロード」→「ソフトウェア(PC)」からダウンロードできます。
また、AVerMediaのダウンロードマネージャーソフト「Assist Central(Windowsのみ)」を入れておけば、必要なキャプチャーソフトなどを自動で確認・推奨してくれます。各デバイス・ソフトの状態も管理しやすくて非常に便利です。Assist Centralは、「AVT-C878 PLUS製品ページ」下部にある「ダウンロード」→「ダウンロードマネージャー」からダウンロードできます。
なお、AVT-C878 PLUSをパソコンと接続せずに使う場合は、AVT-C878 PLUS本体のモード切替スイッチを真ん中にセットし「単体録画モード」で起動させればOKです。
録画した動画データはmicroSDカードに保存されるため、忘れずにセットしておきましょう。ちなみに、単体録画モード時の画質設定は一度PCモードの状態でPCと接続し、RECentral 4内の項目で設定します。
AVT-C878 PLUSを起動させ、ゲーム機やテレビ・モニターとケーブルで繋いだら準備完了です。
AVerMedia AVT-C878 PLUSを実際に使ってみた感想
実際にAVT-C878 PLUSを使用してみて「良かったところ」や「気になったところ」をいくつか挙げてみました。
なお、使用したキャプチャーソフトは「AVerMedia RECentral 4」「OBS Studio」の2つです。
AVT-C878 PLUSの良かったところ・メリット
- 単体録画モードの使い勝手が良く、安定して録画が行える
- 単体録画モード+スマートフォンのバッテリーで、屋内・屋外問わずに録画が行える
- カードリーダーモードで、microSD内の録画データを即座にチェックできる
単体録画モードの使い勝手が良く、安定して録画が行える
AVT-C878 PLUSの特徴でもある「単体録画モード」が相変わらず使いやすく、動画も問題なく録れるところが良いですね。所有しているPCでAVT-C878 PLUSが動作するかわからない場合でも、単体録画モードであれば確実に動作することも大きなメリットです。
画質は最高設定で20Mbpsという制限はあるものの、記録された映像は綺麗で、PCモードよりも動作が安定しています。
ただし、単体録画モードで録画した動画はMOV形式で記録されるので、mp4などに変換する作業が必要になります。
単体録画モード+スマートフォンのバッテリーで、屋内・屋外問わずに録画が行える
AVT-C878 PLUSはスマートフォンのバッテリーから給電も可能なため、場所を選ばずに単体録画モードでゲーム映像が録画できます。
これが意外と便利で、ゲーム機とAVT-C878 PLUSを繋いでスマホバッテリーで給電すれば、最小限の収録環境でいつでもどこでも録画が行えます。もちろん、音声も収録が可能です。
カードリーダーモードで、microSD内の録画データを即座にチェックできる
microSD内の動画データは、パソコンと接続してカードリーダーモードに切り替えれば即座に確認できるので便利です。
わざわざmicroSDカードを抜き差しするのも手間ですし、非常に小さいmicroSDカードをうっかり失くしてしまうことも防げます。
屋外で単体録画モードで映像を録画して、カードリーダーモードに切り替えて確認用のノートパソコンで動画を再生する、という使い方が理想的かもしれません。
AVT-C878 PLUSの気になったところ・デメリット
- 単体録画モード時の画質は、PCモードでパソコンと接続してRECentral 4内で設定する必要がある
- PC録画モードでは多少の映像遅延が発生する
- PCモードで動画をMotion JPEGで録画すると、グラデーションの境界が強調されてしまう
単体録画モード時の画質は、PCモードでパソコンと接続してRECentral 4内で設定する必要がある
単体録画モードの画質設定は、一度「PCモード」にしたうえでパソコンと接続して、RECentral 4内の設定項目で変更する必要があります。つまり、AVT-C878 PLUS本体だけで変更ができないということです。
PC不要で録画はできるものの、画質の変更にはPCが必要になるため、少し手間が掛かります。PCスペックはそこまで関係ないため、単体録画モードの画質を変更したい場合は、設定変更用のPCを準備しておくと良いでしょう。
ちなみに、画質設定の項目で「最高」設定が出ないことがあります。原因はよくわかりませんが、おそらくRECentral 4 ベータ版を使っているせいのような気がします。「最高」設定が表示されない場合はベータ版以外の最新版を試してみると良いかもしれません。
PC録画モードでは多少の映像遅延が発生する
AVT-C878 PLUSはUSB2.0接続のため、キャプチャーソフト上で多少の映像遅延が発生します。
RECentral 4・OBS Studioともに0.20秒前後の遅れが発生するため、キャプチャーソフトの画面を見ながら遊んでいてはっきりとわかります(ちなみにGC550 PLUSでは0.03~0.04秒ほど)。
テレビやモニターなどにゲーム映像をパススルーさせれば、遅延なく遊ぶことができます。
PCモードで動画をMotion JPEGで録画すると、グラデーションの境界が強調されてしまう
もしかしたら僕の収録環境だけかもしれませんが、RECentral 4内の設定で録画時のビデオフォーマットを「H.264」と「Motion JPEG」を選択できるのですが、Motion JPEGで録画をするとグラデーションの境界が強調されてはっきりと見えてしまいます。
H.264よりもMotion JPEGのほうがやや低遅延で録画ができる(ような気がする)ため、積極的に選んでいましたが気をつけたほうが良いかもしれませんね。
AVerMedia AVT-C878 PLUSを他の製品と比較してみよう
AVT-C878 PLUSを他のキャプチャーボードと比べてみると、よりAVT-C878 PLUSの仕様や特徴がわかりやすくなります。下記の表では、前モデル「AVT-C878」や同じAVerMedia製品「GC550 PLUS」のそれぞれの特徴を比較しています(特徴的な箇所を赤色に変えて記載しています)。
製品名 | AVT-C878 | AVT-C878 PLUS | GC550 PLUS |
---|---|---|---|
PCとの接続方法 | 外付け型・USB2.0 & PC不要・単体録画(スタンドアロン) | 外付け型・USB2.0 & PC不要・単体録画(スタンドアロン) | 外付け型・USB3.1 Gen1(=USB3.0・USB3.2 Gen1) |
エンコード方式 | ハードウェアエンコード | ハードウェアエンコード | ソフトウェアエンコード |
パススルー出力 | フルHD(1920×1080)パススルー対応 | 4K(3840×2160)パススルー対応 | 4K(3840×2160)パススルー対応 |
最大録画品質 | 1080p/60fps | 1080p/60fps | 1080p/60fps |
映像ビットレート | 最大60Mbps(PC録画モード)/ 最大20Mbps(単体録画モード) | 最大240Mbps(PC録画モード)/ 最大20Mbps(単体録画モード) | 最大240Mbps |
接続可能なビデオ端子 | HDMI | HDMI | HDMI |
ドライバーのインストール | 不要 | 不要 | 必要 |
単体録画モード | ◯ | ◯ | × |
対応OS | Windows 7 以降(64・32ビット版)/ macOS 10.13 High Sierra 以上 | Windows 10・11(64ビット版)/ MacOS 10.13 High Sierra 以降 | Windows 10・11(64ビット版) |
発売日 | 2016年11月9日 | 2018年4月24日 | 2018年6月8日 |
※映像ビットレートはRECentralまたはRECentral 4使用時のものです
AVT-C878の特徴/AVT-C878 PLUSから4K要素を取り除いたような性能
AVT-C878 PLUSとAVT-C878の大きな違いは「4K映像のパススルー出力が可能かどうか」です。
設定可能な映像ビットレートにも大きな差がありますが、それ以外の仕様は基本的にはほとんど同じです。4K映像のゲームで遊ぶ場合はAVT-C878 PLUSを、4K要素が一切不要な場合はAVT-C878を選べばOKですが、4K映像の録画・配信はできないので間違えないようにしましょう。
▼AVT-C878のより詳しいスペックについては下記をご覧ください。
GC550 PLUSの特徴/AVT-C878 PLUSと仕様は似ているが、PC接続での録画に特化している
PCとの接続方法に違いが見られますが、GC550 PLUSのほうがPC接続での録画・配信に向いています。AVT-C878 PLUSとGC550 PLUSでは「メインで使う録画モードの違い」がわかりやすく表れていると思います。
GC550 PLUSには単体録画モードはありませんが、USB3.1 Gen1(=USB3.0・USB3.2 Gen1)接続によってパススルーさせなくても超低遅延(0.04秒ほど)でゲーム実況・配信が行えます。
AVT-C878 PLUSもPCモード時にパソコンと接続して録画・配信することが可能ですが、どうしても映像遅延(0.20秒ほど)が目立ちます。個人的にはPCモードも悪くはないのですが、単体録画モードをメインに使用したほうがAVT-C878 PLUSの性能を充分に発揮できます。
▼GC550 PLUSのより詳しいスペックについては下記をご覧ください。
▼【レビュー記事もどうぞ】実際にGC550 PLUSを購入して使ってみました!
AVerMedia AVT-C878 PLUSを半年ほど使い続けてみて……/PC接続でもOKだが、単体録画モードで使うとなおGOOD
前モデルのAVT-C878を使っている時から「このキャプチャーボードの強みは、PCモードより単体録画モードなんだろうなあ」と思っていました。
AVT-C878 PLUSになってPCモードも多少は改善されているだろうと思ったら、AVT-C878とほとんど変わらなかったため、単体録画モードをメインにする使い方も変わりませんでした。
たしかにPCモード時の画質は格段に良くなって動画も綺麗に録画ができますが、だったら素直にGC550 PLUSを使ったほうが良いはず。
だからといって、低スペックPCでもないのにわざわざ単体録画モードで録画しなければならないのは、ちょっと手間に感じました。
他のキャプチャーボードと比べても、AVT-C878 PLUSがPC接続での録画が得意というイメージはなかったため、AVT-C878 PLUSは一応PCモードでも録画できるけど、性能を100%活かすなら単体録画モードのほうが良い感じでした。
まとめ:単体録画モードをメインに4K対応ゲーム機の映像を録画したい人に「AVT-C878 PLUS」はおすすめ
キャプチャーボードによって得意なこと・不得意なことがありますが、特にAVT-C878 PLUSではそれがよくわかる仕様・性能になっています。加えて、製品の出来はかなり良く、変わった機能を持たせることが好きなAVerMediaらしいキャプチャーボードで好印象でした。
AVT-C878 PLUSとGC550 PLUSは、同じAVerMediaの製品ということもあって性能も似ています。比較検討する際にセットになることも多く、どちらを購入するべきか悩む人も少なくないと思います。
製品の仕様・性能をチェックしながら「どのようにゲーム実況・配信をやっていきたいか?」を明確にすることがキャプチャーボード選びのコツですが、単体録画モードをメインに4K映像を録画したい人にAVT-C878 PLUSはおすすめです。
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