2017年9月、ダンボーは「もみじ饅頭」というお菓子をもらいました。しょーいちの両親が広島旅行をした時のお土産なんだとか。
初めて見るもみじ饅頭に興味津々のダンボーは、もみじ饅頭を食べながら、その歴史について勉強してみることにしました。
もみじまんじゅう、もらった。/母からもらった広島旅行のお土産
ダンボー、いきなりだけどお土産もらったから食べる?
「たべられるおみやげ、か。どんなのだ?」
もみじ饅頭!親が広島に旅行してきたらしくて、買ってきてくれたんだ。
「もみじまんじゅう?」
もみじまんじゅうって、なんだ?/広島県厳島の名産品
「だんぼー、もみじまんじゅう、よくしらない。」
あ、ダンボー初めて見るか。もみじ饅頭っていうのは、カステラ生地の中に餡を包んで、もみじの葉っぱの型に入れて焼いたお菓子だね。広島県厳島の名産品として有名なんだよ。
「なんで、もみじのかたちなんだ?だれが、かんがえたんだ?」
これには歴史があって、明治時代後期の和菓子職人・高津常介(たかつ つねすけ)が考案したとされてるんだって。
紅葉谷にある旅館「岩惣」の女将に「お客様の手土産に、紅葉谷の名前にふさわしいお菓子を作ってくれないか」と依頼されて作った「紅葉形焼饅頭(もみじかたやきまんじゅう)」が原型とされる説があるね。
「もみじだにだから、もみじのおかしなのか。」
そういえば、歴史の本で出てくる、あの伊藤博文が言った冗談がきっかけでお菓子が出来た、っていう話もあるんだよね。
「むかしの、ないかくそうりだいじん、だな。」
そうそう。紅葉谷の茶店でお茶を出してくれた可愛い娘の手を見て「なんと可愛らしい、もみじのような手であろう。焼いて食うたらさぞ美味しかろう」って、冗談を言ったとか。で、伊藤博文が宿泊していた旅館「岩惣」の女将がその話を聞いて、和菓子職人の高津さんに頼んだとすると話が繋がるね。まあ、実際のところはどうなのかわからないんだけど。
「なんとも、おかしなはなし、だな。」
もみじまんじゅう、なにあじがすき?/こしあんがオススメ
「こしあん、つぶあん、まっちゃ、くりーむ、ちょこ。いろんなあじがあって、まようぞ。」
一口にもみじ饅頭って言っても、味も種類も豊富だよね。もみじ饅頭の中身や形だけじゃなくて、作ってるメーカーによっても全然違うからね。
「どうして、もみじまんじゅう、たくさんふえたんだ?」
元祖と言うべきのもみじ饅頭は高津常助さんが考案したんだけど、なぜだか独占しなかったんだって。
「なんでだろうな?」
職人によくある「技術は盗むものだ!」って言う信条もあったんだろうけど。で、常助さんは息子にもレシピを教えなかったから、息子も自力でもみじ饅頭を作るしかなくなって、結局は納得のいくものを作れなくて諦めて、元祖のもみじ饅頭は消えちゃったんだ。
「それも、おかしなはなしだな。」
だから、常助さんの息子と同様に、他の会社も試行錯誤を繰り返して、自分達のもみじ饅頭を作ったんだね。
……と、そんなわけで、もみじ饅頭を作ってる会社はたくさんあるんだけど、基本とされるもみじ饅頭には、どれもこしあんが入ってるね。
「こしあん、か。うん、おいしいな。」
こしあん以外の味の種類を挙げるならば、つぶあん、白あん、抹茶あんだったり、チョコレートやカスタードクリーム、チーズなんていう変わったあんもあるね。
「きょうとの、なまやつはしに、ちかいものがある。」
あー、たしかに。京都の名産品の生八ツ橋も色んな味があるよね。
生八ツ橋みたいな「生もみじ」やもみじ饅頭を油で揚げた「揚げもみじ」なんていうものもあるらしいよ。
「もはや、もみじだったら、なんでもありだな。」
ひろしまに、たべにいってみるか?/広島土産といえば「もみじ饅頭」
ちなみに今回のお土産のもみじ饅頭は、1948年に広島駅前にオープンした香月堂さんのもみじ饅頭だね。
「もみじまんじゅう、うまうま。」
久しぶりに食べたけど、やっぱりもみじ饅頭は美味しいね。こうなると、発祥のお店である高津堂さんのもみじ饅頭も食べてみたくなるよね。
「あれ?がんそ、なくなったんじゃないのか?」
2009年7月18日に復活したのさ!高津常助のお孫さんである3代目店主・加藤宏明さんの手によってね。
3代目は和菓子職人ではなかったから、知り合いの職人さんなどに協力してもらって、もみじ饅頭の食感や味、配合などを研究し、半年後にようやく「時間が経っても硬くならない、もっちりとした食感」のもみじ饅頭を完成させたんだ。
さすがに常助さんの作った物と同じではないけど、ちょっと食べてみたくなるでしょ?
「そこまできいたら、たべないわけにはいかないな。」
広島に旅行する機会があったら、是非とも味わってみたいね。えっと、忘れないように、ちゃんとメモしておかないと……。
「いとをかし、もみじとりどり、いつくしま。」
おお!なんだかそれっぽい俳句だね、ダンボー!
コメント