今回は、初代ファミコン本体を地上デジタル放送対応TVやキャプチャーボードと接続する方法をご紹介します。
初代ファミコン(HVC-001・赤白ファミコン)は映像出力端子がRFスイッチのみで、AV仕様ファミリーコンピュータやツインファミコンのようにAV出力が出来ないことはご存じかと思います。
赤白ファミコンをAV出力仕様に改造したら便利かもしれませんが、改造するための知識や技術が必要で難しそうです。
だからと言って、ニューファミコンやツインファミコンの中古動作品を探して入手するのも、手間がかかって大変そうだな……と思う方もいるはず。
そんな時は、アナログ放送対応のビデオデッキ(レコーダー)を利用しましょう!
ビデオデッキやレコーダーを利用することで、誰でも簡単にファミコンの映像・音声を地上デジタル放送対応TVやキャプチャーボードに出力することが可能になります。
赤白ファミコン(HVC-001)には「RFスイッチ」が必須です
RFスイッチは、レトロゲーム機……特にファミコンの映像出力方法として使用されることが多い機器のことです。
画像のものがRFスイッチです。
地上アナログ放送が主流だった時代の接続方法で、地上デジタル放送に切り替わった現在では主に「ファミコン映像の出力方法」としてゲーム実況・配信の世界で知られています。
RFスイッチは、アンテナ線を繋いだテレビの間に直接割り込ませて、映像をテレビ画面に表示させる仕組みとなっています。
一般的なゲーム機やレコーダーの場合は、テレビの外部入力用AV端子(HDMI・RCAなど)に接続して画面に映像を出力しますが、RFスイッチはアナログ放送の信号に無理やりゲーム映像を合流させて映像を出力する荒業のような方法のため、現在では使われなくなっています。
RFスイッチ+地上アナログ放送対応テレビの接続方法を確認しよう
ここで、ファミコンで遊んでいた当時の接続方法を確認しておきましょう。
RFスイッチの具体的な接続方法は下記の通りです。
- RFスイッチのアンテナプラグを地上アナログ放送対応テレビのアンテナ入力(VHF/UHF入力)端子に繋ぐ
- RFスイッチから伸びるケーブルをファミコンなどのゲーム機のRF端子に繋ぐ
- ゲーム機の1CH・2CHスイッチをテレビのチャンネルと同じにする(TV・GAMEスイッチはGAME側に設定する)
- ゲーム機の電源を入れる
ファミコンを例に挙げていますが、RFスイッチを使用するスーパーファミコンや初代PCエンジン、RFモジュレータを使用するゲーム機(NINTENDO 64・ゲームキューブなど)でも同様の方法で遊ぶことができます。
しかし、上記の方法は地上アナログ放送対応のテレビ以外には対応していませんし、RFスイッチのケーブルをそのままキャプチャーボードと接続することもできません。
そうした状況を解決するために、VHF/UHF入力端子搭載のビデオデッキやレコーダーを利用します。
ビデオデッキ(レコーダー)を利用してファミコン+RFスイッチを接続する方法
ビデオデッキやVHF/UHF入力端子搭載のレコーダーを利用することで、赤白ファミコンでも地上デジタル放送対応テレビやキャプチャーボードと繋げるようになります。
画像のものがビデオデッキです。主に中古ショップで見かける機会が多いかと思います。
ビデオテープ(映像・音声を保存可能な磁気テープ)を記録媒体として使用し、テレビ番組を録画したり、録画したものを再生することができる機械です。
DVD・Blu-rayレコーダーの先輩のようなもの、と表現したほうがわかりやすいかもしれませんね。
ビデオデッキには各種端子があります。
「VHF/UHF入出力端子」や……
「外部入出力(RCA)端子」があります。
これらの外部出力端子を利用してキャプチャーボードと接続します。
ビデオデッキとファミコン+RFスイッチの具体的な接続方法は下記の通りです。
- ビデオデッキの「VHF/UHF入力端子」にRFスイッチのアンテナプラグを繋ぐ
- RFスイッチから伸びるケーブルをファミコンなどのゲーム機のRF端子に繋ぐ
- ビデオデッキの外部出力(RCA)端子とキャプチャーボードのRCA端子を繋ぐ
- ゲーム機の1CH・2CHスイッチをビデオデッキのチャンネル(録画チャンネル)と同じにする(TV・GAMEスイッチはGAME側に設定する)
これでゲーム機の電源を入れると、キャプチャーソフト上やパススルー先のテレビ・モニターにゲーム映像が表示されます。
初代ファミコン+RFスイッチでゲーム実況・配信をするならビデオデッキを利用しよう
今回は、AV出力機能が搭載されていない初代ファミコン(HVC-001)を、RFスイッチ&ビデオデッキを利用して遊ぶ方法をご紹介しました。
RF出力しかないゲーム機を現在の地上デジタル放送対応テレビで遊びたい方や、当時と同じ状況を再現してゲーム実況・配信をしたい方などに役に立つかと思います。
とはいえ、わざわざRFスイッチやビデオデッキを用意するのが手間に感じた方もいるはずです。
そうした方は、AV仕様ファミリーコンピュータ(HVC-101)やツインファミコン(SHARP製の互換機)など、ゲーム映像のAV出力が可能な本体を利用したほうが手っ取り早いかもしれません。
AVケーブルでそのままキャプチャーボードと接続でき、RFスイッチよりも画質・音質が若干良くなります。
▲ファミコンソフトでゲーム実況・配信をする方法については、こちらの記事をご覧ください
コメント