どうも、しょういちです。
今回は、PlayStation(PS1)ソフトでゲーム実況・ゲーム配信をするやり方&おすすめのキャプチャーボードについてをご紹介します。
元々PlayStationは、任天堂との共同開発による「スーパーファミコンとCD-ROMソフト対応の一体型ゲーム機・プレイステーション」の計画が白紙に戻され、紆余曲折を経た結果に誕生しています。
ゲーム好きの間では有名なエピソードですが、家庭用ゲームとして本格的な3Dグラフィックを導入したハードでもあります。
今でこそPS1ソフトの3Dグラフィックはカクカクしたローポリゴンに見えますが、当時は「3Dグラフィックってすごいな!まるで本物だ!」と感動した記憶があります。
この記事では、そんなPS1ソフトのゲーム実況・配信のやり方や、おすすめキャプチャーボードについてを解説していきます。
なお、「そもそもキャプチャボードって何?」という方は、下記の記事をご覧ください。
PlayStation(PS1)ソフトでゲーム実況・配信をする方法4つを確認しよう
PS1のゲームソフトは実機ではもちろん、それ以外の機器や方法を利用して遊ぶことができます。これはゲーム実況・配信でも同様で、具体的な利用方法としては下記4つになります。
- PS1の実機
- PS2・PS3の後方互換機能
- PlayStation Classic(復刻版のミニ実機)
- ゲームアーカイブス
一つずつチェックしていきましょう。
PlayStation(PS1)の実機を使って遊ぶ場合/接続方法&メリット・デメリット
遊べるタイトル | 発売済みのPS1ソフト(3289タイトル) |
本体のAV出力端子 | AVマルチ出力端子(RGB・S端子・コンポジットビデオ) |
キャプチャーボードとの接続 | コンポジットビデオ・S端子ケーブル |
- 当時と同じ状況・感覚で遊ぶことができる
- 純正本体なので全てのPS1ソフトが確実に動作する
- S端子・コンポジット端子による出力が可能
- 中古品は安く簡単に入手できる
- 後方互換が可能なPS2・PS3があるため、わざわざPS1本体を買うメリットがない
- PS1本体よりもPS3・PS2本体のほうが画質が良い
- 年代物のため、レーザー出力の不良などディスクの読み取りができないものも多い
PS1が現役で活躍していた頃に発売された本体を使って、PS1ソフトを遊ぶ方法です。
初代PlayStation(SCPH-1000)発売後に何度か本体のマイナーチェンジがあり、それによって性能が向上したり、接続端子が徐々にAVマルチ端子に統合されたりしました。
初代PS1本体(SCPH-1000)と最終型番本体(SCPH-100)では外観・性能が大きく異なりますが、基本的な接続方法はほぼ同じです。
PS1の背面端子は本体型番によっても異なりますが、「AV MULTI OUT(各種映像出力端子)」と「電源入力端子」は共通しています。
AV MULTI OUTには、RGBケーブル(SCPH-1050)やS端子ケーブル(SCPH-1100)、AVケーブル(SCPH-1140)を接続します。
本体型番によっては利用するケーブルがそれぞれ異なる場合がありますが、基本的にはPS1ではどの型番でもS端子・RCA(コンポジット)端子で接続できるようになっています。
電源入力端子には、給電のために電源ケーブル(SCPH-1130)を接続します。
あまり使う機会はありませんが、ファミコンと同じように「RFUアダプタキット(HV-003)」を用いてRF出力することも可能です。
PS1実機を利用する方法では、映像出力はコンポジット・S端子ケーブルで行うことになるので、キャプチャーボードもコンポジット・S端子接続に対応しているものを選びましょう。
アップスキャンコンバーターを使用すれば、コンポジット・S端子をHDMI端子に変換して接続することも可能になりますが、録画・配信の最中に不具合が発生する可能性もあります。コンバーター使用する際は注意しましょう。
PS2・PS3の後方互換機能を利用して遊ぶ場合/接続方法&メリット・デメリット
対応ハード | PlayStation 2 / PlayStation 3 |
遊べるタイトル | 発売済みのPS1ソフト(3289タイトル)※フリーズする・動作不安定なタイトルも存在 |
PlayStation 2のAV出力端子 | AVマルチ出力端子(RGB・D端子・コンポーネント・S端子・コンポジットビデオ) |
PlayStation 3のAV出力端子 | HDMI、AVマルチ出力端子(D端子・コンポーネント・S端子・コンポジットビデオ) |
キャプチャーボードとの接続 | コンポーネント・S端子・コンポジットビデオケーブル / HDMIケーブル ※ |
※ PS3のゲーム映像を録画するには、特定のHDMI分配器が必要になる
- PS1本体よりも確実に性能が向上しているPS2・PS3本体で遊べる
- 様々な映像・音声ケーブルで接続できる
- 中古でも動作品が多い
- PS2&PS3本体の中古品は、PS1本体よりも高価
- PS3のゲーム映像をHDMIでキャプチャーするならHDCP対策が必須になる
- 擬似NTSC信号の知識が必要になることもある
PlayStation 2(PS2)やPlayStation 3(PS3)の後方互換機能の利用してPS1ソフトを遊ぶ方法です。
SONY純正本体の後方互換機能なので、ほぼ全てのタイトルに対応しています。
PS2の背面端子は本体型番によっても異なりますが「AV MULTI OUT(各種映像出力端子)」は共通しています。
PS3の場合は「AV MULTI OUT(各種映像出力端子)」に加えて「HDMI OUT」があります。
AV MULTI OUTには、コンポーネントケーブルやD端子ケーブル、RGBケーブル(SCPH-1050)やS端子ケーブル(SCPH-1100)、AVケーブル(SCPH-1140)が接続できます。
電源入力端子には、給電のために電源ケーブル(SCPH-1130)を接続します。
PS2・PS3を利用する方法では、映像出力はコンポーネント・D端子・コンポジット・S端子ケーブルで行うことになります。
ただし、D端子に対応したキャプチャーボードは少ないため、キャプチャーボードはコンポーネント・S端子・コンポジット接続に対応しているものを選ぶと良いです。
PS3の場合はHDMIケーブルも接続できますが、PS3の映像にはHDCPがかかっているため、ゲーム実況・配信をするためには特定の分配器が必要になります。
擬似NTSC信号について
PS1ソフトの映像は「擬似NTSC信号」で送られます。
そのため、使用するキャプチャーボードによってはゲーム映像が表示されなかったり、表示が崩れたりすることがあります。
例えば、PS2本体を使ってゲームソフトで遊ぶとして、AVerMediaのキャプチャーボード「AVT-C875」とコンポーネント接続をすると、PS2ソフトは問題なく映像が表示されます。
しかし、PS1ソフトは真っ暗な画面に音声のみが流れたり、画面の表示がおかしくなったりします。
後述するキャプチャーボード紹介の項目でも挙げていますが、擬似NTSC信号に対応している製品でキャプチャーしましょう。GV-USB2やGV-HDRECなどは擬似NTSC信号に対応しています。
PlayStation Classic(復刻版のミニ実機)を使って遊ぶ場合/接続方法&メリット・デメリット
遊べるタイトル | ミニ実機に収録されたタイトルのみ |
本体のAV出力端子 | HDMI |
キャプチャーボードとの接続 | HDMIケーブル |
- 当時を懐かしみながら遊ぶことができる
- HDMIによる高画質・高音質でPS1ソフトが遊べる
- 給電にモバイルバッテリーが使える
- 好きな時に中断セーブをすることができる
- ミニサイズのPS1(SCPH-1000)を所有できる
- 収録タイトルが限られているため、遊べるソフトも限定される
- 収録されているタイトルは中古ソフトで全て揃えられる
- 価格が約10000円と高い
- 操作に対して若干の遅延が生じる
PS1タイトルが一つにまとめられているPlayStation Classic(プレイステーション クラシック)という復刻版ミニ実機を使って遊ぶ方法です。
PlayStation Classicは、PlayStation本体(SCPH-1000)を小さくし、複数タイトルを収録した復刻版本体です。任天堂の「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」と同様に、一時期話題になりましたね。
PlayStation Classicは、日本版以外にも海外版が存在し、日本版と海外版では収録タイトルが微妙に異なります。
海外版PlayStation Classicは現在でも入手難易度・価格ともに高めです。
本体の背面には「HDMI 端子」と「Micro USB Type-B端子」があります。
映像・音声の出力にはHDMIケーブルを使用でき、昔のPS1ソフトを液晶・有機ELテレビの大画面で楽しめます。
Micro USB Type-B端子には、スマートフォンの充電などで使用するMicro USBケーブルを接続できます。ちなみに、給電にはモバイルバッテリーも使用できます。
PlayStation Classicを利用する方法では接続端子がHDMI端子になるので、キャプチャーボードもHDMI対応のものが必要になります。
ゲームアーカイブスを利用して遊ぶ場合/接続方法&メリット・デメリット
対応ハード | PlayStation 3 / PlayStation Vita / PS Vita TV |
遊べるタイトル | 配信されているタイトルのみ(PS1は800タイトル以上) |
PlayStation 3のAV出力端子 | HDMI、AVマルチ出力端子(D端子・コンポーネント・S端子・コンポジットビデオ) |
PS VitaのAV出力端子 | なし(外部出力不可) |
PS Vita TVのAV出力端子 | HDMI |
キャプチャーボードとの接続 | コンポーネント・S端子・コンポジットビデオケーブル / HDMIケーブル ※ |
※ PS3・PS Vita TVのゲーム映像を録画するには、特定のHDMI分配器が必要になる
- 懐かしのタイトルをPS3・PS Vitaで手軽に遊べる
- 入手困難なソフトでも、当たり前のように安価で配信されている
- 配信タイトル1本の価格が良心的で安い
- 全てのPS1タイトルが配信されているわけではない
- ゲーム機によって配信されているタイトルが微妙に異なる
- ダウンロードにはインターネットへの接続や有料サービス利用が必須となる
PS3・PS Vita・PS Vita TVのゲームアーカイブスを利用して、PS1ソフトで遊ぶ方法です。
ゲームアーカイブスは、PlayStation Storeで発売済みのゲームソフトを有料ダウンロードしてプレイすることができるサービスです。
発売済みの全てのタイトルが配信されているわけではありませんが、PS1ソフト以外にもPS2・PCエンジンのタイトルなどもダウンロード&プレイができます。
アーカイブスを利用する方法では、使用するゲーム機によってキャプチャーボードとの接続方法が変わります。
PlayStation 3の場合は、コンポーネント・D端子・S端子・コンポジットケーブルと、特定の分配器の使用でHDMIケーブルにも対応しています。
PS Vitaは携帯型ハードのため、映像の外部出力機能はありません。
PS Vita TVはHDMIケーブルを使うことで映像の外部出力が可能ですが、PS3と同様に特定の分配器を使用する必要があります。
キャプチャーボードと接続するには、特定の分配器を使用してHDMIケーブルで繋ぐと良いでしょう。
PS1ソフトのゲーム実況・配信におすすめのキャプチャーボード5点
PS1のソフトでゲーム実況・配信をする場合に、おすすめのキャプチャーボード5つをご紹介します。
- I-O DATA GV-USB2
- I-O DATA GV-HDREC
- AVerMedia ER330
- Elgato Game Capture HD
- AVerMedia GC550
それぞれ見ていきましょう。
I-O DATA「GV-USB2」/レトロゲームの映像キャプチャーにおすすめ
製品名 | USB接続ビデオキャプチャー GV-USB2(通称:GV-USB2) |
パソコンとの接続方法 | 外付け型・USB2.0 |
エンコード方式 | ソフトウェアエンコード |
パススルー出力 | なし |
最大録画品質 | 480i/59.94fps(OBS Studio・アマレコTVを使用) |
映像ビットレート | キャプチャーソフトのコーデックに依存 |
接続可能なビデオ端子 | コンポジット・S端子 |
対応OS | Windows XP SP2 以降(Windows 10対応) |
発売日 | 2010年9月下旬頃 |
備考 | 同じ本体で販売名称の異なるGV-USB/E・GV-USB2/HQ・GV-USB2/Aが存在する |
「レトロゲームの実況・配信には I-O DATA(アイ・オー・データ)のGV-USB2」というくらいに、定番のキャプチャーボードです。
2010年9月に発売してから未だに売れ続けている人気のキャプチャーボードで、コンポジット・S端子接続が可能なゲーム機で実況・配信する際に役立ちます。
PS1ソフトの擬似NTSC信号にも対応しているため、PS1・PS2・PS3本体を使ってキャプチャー可能です。
▲Amazonではパッケージが新しくなった「GV-USB2/E」という名称で販売されています。アイ・オー・データ製ではない類似品も多いので、間違えないように注意しましょう。
GV-USB2の詳細は、下記の記事からご覧ください。
I-O DATA「GV-HDREC」/PC不要でゲーム映像キャプチャーが可能
製品名 | HDMI/アナログキャプチャー GV-HDREC(通称:GV-HDREC) |
パソコンとの接続方法 | PC不要・単体録画(スタンドアロン) |
エンコード方式 | ハードウェアエンコード |
パススルー出力 | フルHD(1920×1080)パススルー対応 |
最大録画品質 | 1080p/60fps |
映像ビットレート | 最大36Mbps |
接続可能なビデオ端子 | HDMI・コンポジット |
対応ストレージ | SDカード(128GBまで)、USB HDD/SSD/メモリー(2TBまで) |
発売日 | 2016年12月下旬頃 |
備考 | 1ファイル最大10時間まで録画可能 |
GV-USB2に続けてI-O DATAのGV-HDRECです。GV-USB2同様に擬似NTSC信号に対応しています。
PC不要で場所を選ばずに録画が行えるキャプチャーボードで、コンポジットだけでなくHDMI接続にも対応しているため、レトロゲーム&最新ゲームで実況・配信したい方におすすめです。
本体のボタンで操作が行えて、各種設定も項目を選択するだけでOKという、初心者にも優しい製品です。
GV-HDRECの詳細は、下記の記事からご覧ください。
AVerMedia「ER330」/PC不要で録画&配信が可能
製品名 | EzRecorder 330(通称:ER330) |
パソコンとの接続方法 | PC不要・単体録画(スタンドアロン) |
エンコード方式 | ハードウェアエンコード(H.264・H.265) |
パススルー出力 | 4K(3840×2160)パススルー対応 |
最大録画品質 | 1080p/60fps |
映像ビットレート | 最大40Mbps |
接続可能なビデオ端子 | HDMI・コンポジット |
対応ストレージ | microSDXCカード(512GBまで)、USB HDD/SSD(4TBまで)、NAS |
発売日 | 2021年2月5日 |
備考 | 1ファイル最大10時間まで録画可能(ファームウェアver 1.1.8.9以降に要アップデート) |
AVerMediaのER330は、PC不要で録画だけでなく配信もできてしまう便利なキャプチャーボードです。
HDMI・RCA(コンポジット)端子に対応しているため、実機でもゲームアーカイブスでもゲーム実況・配信をしたい方にピッタリな製品です。この製品も擬似NTSC信号に対応しています。
ER330の詳細は、下記の記事からご覧ください。
Elgato「Game Capture HD」/1台あればレトロゲーム全般に対応も可能
製品名 | Game Capture HD |
パソコンとの接続方法 | 外付け型・USB2.0 |
エンコード方式 | ハードウェアエンコード(H.264+AAC) |
パススルー出力 | フルHD(1920×1080)パススルー対応 |
最大録画品質 | 1080p/30fps(720pでは60fps) |
映像ビットレート | 最大30Mbps |
接続可能なビデオ端子 | HDMI・コンポーネント・コンポジット・S端子 |
対応OS | Windows 7 以降 / macOS X 10.7 Lion 以降 |
発売日 | 2012年5月21日(日本は2012年8月中旬) |
備考 | S端子アダプタは別売り |
Elgato Game Capture HDは、様々なゲーム機に対応できるキャプチャーボードで、1台あればたいていのレトロゲームのキャプチャーが可能になります。
基本はHDMI・コンポーネント・コンポジット接続に対応していますが、別途変換アダプタを用意することでS端子接続も可能です。
擬似NTSC信号対応ですが、この製品はすでに生産を終了しているため中古品で入手しましょう。
Game Capture HDの詳細は、下記の記事からご覧ください。
AVerMedia「GC550」/HDMI・コンポーネント接続が可能な高性能キャプチャーボード
製品名 | Live Gamer EXTREME GC550(通称:GC550) |
パソコンとの接続方法 | 外付け型・USB3.0(=USB3.2 Gen1) |
エンコード方式 | ソフトウェアエンコード |
パススルー出力 | フルHD(1920×1080)パススルー対応 |
最大録画品質 | 1080p/60fps |
映像ビットレート | 最大60Mbps |
接続可能なビデオ端子 | HDMI・コンポーネント |
対応OS | Windows 7 以降(64・32ビット版) |
発売日 | 2015年7月9日 |
備考 | カバーデザインソフト「Cover Creator」が利用可能、後継モデルは「GC550 PLUS」 |
AVerMedia Live Gamer EXTREME GC550は、ゲーム実況・配信に慣れてきた方向けの高性能なキャプチャーボードです。
ある程度のPCスペックが必要になりますが、高品質なゲーム実況・配信を行いたい方におすすめです。
HDMI・コンポーネント接続に対応しているため、PS3本体やゲームアーカイブスを利用する方法に適しています。
すでに生産を終了しているため、中古品で入手しましょう。
GC550の詳細は、下記の記事からご覧ください。
PS1ソフトでゲーム実況・配信をするやり方&おすすめキャプチャーボードをまとめると……
- PS1ソフトはPS1・PS2・PS3の実機を使って遊べる
- PlayStation ClassicやゲームアーカイブスでもOK
- キャプチャーボードとの接続は利用する方法によって変わる
- PS3やPS Vita TVをHDMI接続するなら特定の分配器も必須
- おすすめキャプチャーボードは、安価でS端子・コンポジット接続対応のGV-USB2
PS1ソフトでゲーム実況・配信をするなら、PS2やPS3を利用しましょう。
ただし、PS1ソフトの映像は擬似NTSC信号で送られるため、PS2やPS3を利用する際は擬似NTSC信号に対応したキャプチャーボードを利用しましょう。
その人の収録環境や好みなど、自分にあった方法&キャプチャーボードでゲーム実況・配信をしてみましょう。
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