どうも、しょういちです。
今回は、PlayStation 3(PS3)ソフトでゲーム実況・ゲーム配信をするやり方&おすすめのキャプチャーボードについてをご紹介します。
個人的な話になりますが、PlayStation 3のソフトはPS3実機で遊ぶしかないというほどの互換性の無さは、何とかならないものかなと気になっていました。
そのため、PlayStation Nowという定額課金制(サブスク)のサービスが登場した時は、PS3タイトルも気軽に遊べる環境になったんだな、と驚きつつ感動した記憶があります。
この記事では、そうしたPS3ソフトでゲーム実況・配信をする方法&おすすめのキャプチャーボードについて解説していきます。
なお、「そもそもキャプチャボードって何?」という方は、下記の記事をご覧ください。

PlayStation 3(PS3)ソフトでゲーム実況・配信をする方法2つを確認しよう
PS3のゲームソフトは「PS3実機」の他に「PS5・PS4・PS4 Pro・PCなどでPlayStation Plus(PS Plus)を利用する」ことでも遊べます。ゲーム実況・配信する際も、それらの方法を利用します。
一つずつチェックしていきましょう。
PlayStation 3(PS3)の実機を使って遊ぶ場合/接続方法&メリット・デメリット
遊べるタイトル | 発売済みのPS3ソフト(976タイトル) |
本体のAV出力端子 | HDMI、AVマルチ出力端子(D端子・コンポーネント・S端子・コンポジットビデオ) |
キャプチャーボードとの接続 | コンポーネント・S端子・コンポジットビデオケーブル / HDMIケーブル ※ |
※PS3とキャプチャーボードをHDMI接続する際には、HDCPがかかっているため、とあるHDMI分配器が必要になる
- 純正本体なので全てのPS3ソフトが確実に動作する
- PS1のソフトも後方互換機能で遊ぶことができる
- 様々なAVケーブルで接続できる
- 初期型モデルはYLOD故障が発生する
- HDMI接続によるPS3映像のキャプチャーには特定の分配器が必要になる
PS3の本体を使ってPS3ソフトを遊ぶ、という一般的な方法です。
PS3本体はマイナーチェンジを繰り返していましたが、どの型番でも大差なく動作します。ただし、初期型モデルの本体には注意が必要です(後述するYLODの項目をご覧ください)。
PS3背面の映像出力端子は共通して「AV MULTI OUT(各種映像出力端子)」「HDMI OUT」となっています。
AV MULTI OUTには、コンポーネント、D端子、S端子、コンポジットケーブルを接続します。
HDMI OUTにはHDMIケーブルを接続します。
キャプチャーボードとの接続は、画質の良さで考えればHDMIケーブルで良さそうですが、PS3と繋いでもキャプチャーソフト上に映像が表示されません。
これは、PS3のHDMI接続による映像に「HDCP」というコピーガード技術が用いられているためです。
そのため、キャプチャーボードとPS3をHDMIケーブルで接続する際は、特定の分配器が必要になります。
D端子ケーブルやコンポーネントケーブル、S端子ケーブル、AVケーブルはHDCPに関係なく接続可能なので、HDCP対策が面倒な場合はこれらのケーブルを使用しましょう。
ただし、D端子接続に対応したキャプチャーボードは少ないため、D端子からコンポーネントへの変換が可能なケーブルを利用すると良いでしょう。
PS3初期型モデル特有の「YLOD」と呼ばれる故障問題について
もしPS3本体を中古で購入するならば、なるべく初期型モデルは避けたほうが良いでしょう。というのも「YLOD」という故障が発生する可能性が高いためです。
YLOD(Yellow Led Of Death)とは、本体基板のパーツを繋ぐための「はんだ」が基板の歪みや経年劣化によって接触不良(はんだクラック)を起こし、PS3本体が一切起動できなくなる現象のことです。
初期型モデルのPS3本体は「はんだクラックが起こりやすい構造」であり、CPU・GPUで発生すると確実に本体は起動しなくなります。
PS3本体の中でも人気の高い型番は「CECHA00・CECHB00」なのですが、それらはどちらも初期型モデルです。
CECHA00・CECHB00の本体は、PS3・PS1ソフト以外にもPS2ソフトとの互換性がある貴重な型番の本体です。ゲーム実況・配信する際にどちらか1台あれば便利そうに思えますが、YLOD故障が遅かれ早かれ発生します。
クラックしたはんだを元と同じようにはんだ付けすれば良さそうに思えますが、はんだは一つひとつが細かく数も非常に多いため、素人がYLOD状態の本体をはんだ付けによって修理するのは現実的ではありません。
仮に成功したとしても本体自体がYLODを起こしやすい構造のため、長い間使い続けることはできず、その都度修理が必要になることを覚えておきましょう。
PS5・PS4・PS4 ProなどでPlayStation Plus(PS Plus)を利用する場合の接続方法&メリット・デメリット
対応ハード | PlayStation 5 / PlayStation 4 / PlayStation 4 Pro ※PCは今後のアップデートで対応予定 |
遊べるタイトル | PlayStation Plusで配信中のPS3タイトル(数百タイトル以上) |
PS5・PS4・PS4 ProのAV出力端子 | HDMI |
PCのAV出力端子 | HDMI・DisplayPort・DVI-D(映像のみ)など |
キャプチャーボードとの接続 | HDMIケーブル ※ |
※PS5・PS4・PS4 ProとキャプチャーボードをHDMI接続する際には、設定でHDCPをオフにしておく必要がある
- 対応しているハードが多い
- 様々な映像・音声ケーブルで接続できる
- プレミアムプランで数百タイトル以上のPS3タイトルが配信されている
- 定額制(サブスク)料金で遊び放題
- 人気タイトルが配信されていることも多い
- 毎月新規タイトルが配信される
- ストリーミング&ダウンロードプレイが可能
- 全てのPS3タイトルが配信されているわけではない
- 配信期間が限定されているタイトルも存在する
- 配信が終了したタイトルは遊ぶことができない
- サービス利用には各種プランに加入&インターネットの接続が必要
- ネットワーク経由で遊ぶ場合は入力遅延が発生してしまう
PS5・PS4・PS4 ProでPlayStation Plusを利用して、PS3ソフトで遊ぶ方法です。
PlayStation Plus(PS Plus)は、クラウドサーバー上のゲームソフトをネットワーク経由でダウンロード&ストリーミングで遊べる定額制サービス(サブスクリプション)のことです。
PS3ソフトはプレミアムプラン加入が条件となりますが、様々なジャンルのゲームソフト数百本以上を月額1550円(税込)から利用可能です。
プレミアムプランではPS3ソフト以外にも、PS1・PS2・PSP・PS4・PS5ソフトが多数用意されているので、「PS1からPS5まで色々なゲームで遊びたい!」という方におすすめのサービスです。

PS5・PS4・PS4 Proは、どれもHDMIケーブルによる映像・音声出力が可能なため、キャプチャーボードともHDMIケーブルで接続すると良いでしょう。
ちなみにゲーム実況・配信をする際は、設定からHDCPをオフにしておきましょう。
PS3ソフトのゲーム実況・配信におすすめのキャプチャーボード5点
PS3のソフトでゲーム実況・配信をする場合に、おすすめのキャプチャーボードをご紹介します。
HDMI接続対応のキャプチャーボードを中心に見ていきますが、HDMI接続対応の製品はかなり多いため、ここでは僕が実際に使用したものの中から5点に限定しています。
- Elgato Game Capture HD60 S
- I-O DATA GV-HDREC
- AVerMedia GC550 PLUS
- AVerMedia GC550
- Elgato Game Capture HD60 Pro
それぞれ見ていきましょう。
Elgato「Game Capture HD60 S」/新品で入手できるHDMIキャプチャーボード
製品名 | Game Capture HD60 S(通称:HD60 S) |
パソコンとの接続方法 | 外付け型・USB3.0(USB3.2 Gen1) |
エンコード方式 | ソフトウェアエンコード |
パススルー出力 | フルHD(1920×1080)パススルー対応 |
最大録画品質 | 1080p/60fps |
映像ビットレート | 最大40Mbps(4K Capture Utility使用時は最大60Mbps) |
接続可能なビデオ端子 | HDMI |
対応OS | Windows 10・11(64ビット版) / macOS 10.12 Sierra 以降 |
発売日 | 2016年4月頃 |
備考 | 上位モデルは「Game Capture HD60 S+」 |
ElgatoのGame Capture HD60 Sは、HDMI接続で安定したゲーム実況・配信をしたい方におすすめです。シンプルかつ癖のない製品のため、ゲーム実況&配信初心者の最初の1台にも適しています。
価格は18000円ほどですが、先ほどのGV-HDRECと同様にAmazonや価格.comなどでも人気の高い商品となっています。
Game Capture HD60 Sの詳細は、下記の記事からご覧ください。

I-O DATA「GV-HDREC」/PC不要でゲーム映像キャプチャーが可能
製品名 | HDMI/アナログキャプチャー GV-HDREC(通称:GV-HDREC) |
パソコンとの接続方法 | PC不要・単体録画(スタンドアロン) |
エンコード方式 | ハードウェアエンコード |
パススルー出力 | フルHD(1920×1080)パススルー対応 |
最大録画品質 | 1080p/60fps |
映像ビットレート | 最大36Mbps |
接続可能なビデオ端子 | HDMI・コンポジット |
対応ストレージ | SDカード(128GBまで)、USB HDD/SSD/メモリー(2TBまで) |
発売日 | 2016年12月下旬頃 |
備考 | 1ファイル最大10時間まで録画可能 |
I-O DATA(アイ・オー・データ)のGV-HDRECは、PC不要で場所を選ばずに録画が行える、HDMI・コンポジット接続対応のキャプチャーボードです。
本体のボタンで簡単に操作が行えて、各種設定も項目を選択するだけでOKという、初心者にも優しい製品です。
配信はできないものの、約12000円と安価なわりに安定した録画が行えるため、Amazonや価格.comなどでも常に人気商品となっています。
GV-HDRECの詳細は、下記の記事からご覧ください。

AVerMedia「GC550 PLUS」/高品質なゲーム実況・配信をサポート
製品名 | Live Gamer EXTREME 2(通称:GC550 PLUS) |
パソコンとの接続方法 | USB3.1 Gen1(=USB3.0・USB3.2 Gen1) |
エンコード方式 | ソフトウェアエンコード |
パススルー出力 | 4K(3840×2160)パススルー対応 |
最大録画品質 | 1080p/60fps |
映像ビットレート | 最大240Mbps(RECentral 4使用時) |
接続可能なビデオ端子 | HDMI |
対応OS | Windows 10・11(64ビット版) |
発売日 | 2018年6月8日 |
備考 | PowerDirector 15 for AVerMedia(動画編集ソフト)のライセンスキーコードカードが付属、カバーデザインソフト「Cover Creator」が利用可能 |
AVerMedia Live Gamer EXTREME 2 GC550 PLUSは、高品質なゲーム実況・配信を行いたい方におすすめのキャプチャーボードです。
快適な使用には多少のPCスペックが必要になりますが、1080p/60fpsまでのキャプチャーであればコレ1台あれば何とかなるほどのパワーがあります。
4K・HDR映像の録画・配信には非対応ですが、PS3だけでなくPS4・PS4 Proのキャプチャーも任せられる、シンプルかつ高性能な製品です。
GC550 PLUSの詳細は、下記の記事からご覧ください。

AVerMedia「GC550」/HDMI・コンポーネント接続が可能な高性能キャプチャーボード
製品名 | Live Gamer EXTREME GC550(通称:GC550) |
パソコンとの接続方法 | 外付け型・USB3.0(=USB3.2 Gen1) |
エンコード方式 | ソフトウェアエンコード |
パススルー出力 | フルHD(1920×1080)パススルー対応 |
最大録画品質 | 1080p/60fps |
映像ビットレート | 最大60Mbps |
接続可能なビデオ端子 | HDMI・コンポーネント |
対応OS | Windows 7 以降(64・32ビット版) |
発売日 | 2015年7月9日 |
備考 | カバーデザインソフト「Cover Creator」が利用可能、後継モデルは「GC550 PLUS」 |
AVerMedia Live Gamer EXTREME GC550は、ゲーム実況・配信に慣れてきた方向けの高性能なキャプチャーボードです。
ある程度のPCスペックが必要になりますが、高品質なゲーム実況・配信を行いたい方におすすめです。
HDMI・コンポーネント接続どちらにも対応しているため、PS3で確実にゲーム映像のキャプチャーが可能です。
すでに生産を終了しているため、中古品で入手しましょう。
GC550の詳細は、下記の記事からご覧ください。

Elgato Game Capture HD60 Pro/高い動作安定性がGOODな内蔵型キャプチャーボード
製品名 | Game Capture HD60 Pro(通称:HD60 Pro) |
パソコンとの接続方法 | 内蔵型・PCI Express x1(x1/x4/x8/x16スロット使用可) |
エンコード方式 | ハードウェアエンコード(H.264) |
パススルー出力 | フルHD(1920×1080)パススルー対応 |
最大録画品質 | 1080p/60fps |
映像ビットレート | 最大60Mbps |
接続可能なビデオ端子 | HDMI |
対応OS | Windows 7(64ビット版)以降【Windows 10・11対応】 |
発売日 | 2015年11月2日 |
備考 | プロファイルブラケット(ハイ&ロー)付属 |
ElgatoのGame Capture HD60 Proは、高い動作安定性が特徴のHDMIキャプチャーボードです。
デスクトップパソコンに組み込んで使用する内蔵型キャプチャーボードのため、パソコンパーツを組み込める知識や技術がある程度必要になりますが、本格的にゲーム実況・配信に挑戦したい方におすすめです。
Game Capture HD60 Proの詳細は、下記の記事からご覧ください。

PS3ソフトでゲーム実況・配信をするやり方&おすすめキャプチャーボードをまとめると……
- PS3ソフトは、PS3実機・PlayStation Plusを利用して遊べる
- 月額課金で遊び放題のPlayStation PlusはPS5・PS4・PS4 Proで利用可能
- キャプチャーボードはHDMI接続が可能なものを選ぼう
- PS3でHDMI接続するなら分配器も必須
- 個人的には4Kキャプチャー対応のElgato Game Capture 4K60 Proがおすすめ
PS3ソフトでゲーム実況・配信をするなら、PS3本体を購入することをおすすめします。
または、PlayStation Plusで遊びたいタイトルが配信されている場合は、そちらを利用したほうがお得かもしれません。対応しているハードも多く、サブスク形式で好きなだけ遊ぶことができます。
その人の収録環境や好みなど、自分にあった方法&キャプチャーボードでゲーム実況・配信をしてみましょう。
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